「情報検索の考え方」を読んで考えたこと、まとめ。

「情報検索の考え方」を読んで考えたこと、まとめ。

以下のボールド体の引用は「情報検索の考え方」より抜粋。

「では、「情報検索とはなんであろうか。情報検索とは、「情報」を検索することなのだろうか。この問題を検討するために、まず「情報とは何か」から考えてみよう。」Pg. 66

「太郎と花子が結婚した」という文章がある。Pg.66より

これに対してのリアクション:

人物1.(友達)喜んだ、初めて知ったので、驚いた。
人物2.(友達)喜んだが、すでに知っていたので、驚かなかった。
人物3.(恋敵)驚き、悔しがった。
人物4.(赤の他人)何の反応も示さなかった。

初めて知った VS.すでに知っていた

初めて知った友達はインパクトが強かったので、驚いた。
すでに知っていた友達はすでに結婚したという情報を持っていたので、驚かなかった。

結論:人は情報について、すでに知っているものにはあまり驚きを示さないが、はじめて知った情報には驚きというリアクションがある。

「同じものを見ても人によって反応が異なるのは、それを見る前の知識状態の違いによると推測される。それを見ることによって知識状態が変化する(あるいは変化しない)のだが、その変化の仕方の違いが反応の違いとなって現れると考えられる。」Pg. 68

「知識状態の変化分を情報と呼ぶ」 Pg. 69
情報とは変化は私たちの知識に何か変化をさせなければ情報にならない。

「前の知識状態 + 情報 = 後の知識状態」Pg. 72

「情報 = 後の知識状態 - 前の知識状態」Pg. 72
この方程式で分かるのは、変化による差分があることである。前の知識がいかに更新されるかではないだろうか。

「情報とは知識状態が変化したときの、変化分のことである。」Pg. 73

「情報とは何か」という問いにはいろいろな答えがあると思うが、情報は何か新しいことが分かって、知識状態に変化が現れる時のことを言う。むしろ、変化がなければ情報ではないということだ。情報は絶えず、我々人間に変化をもたらしている化学物質のようなものかもしれない。

検索エンジンは情報を検索するツールなのだから、同時に、我々の知識の部分に変化をもたらしている、または知識その物を作っている物なのではないだろうか。

「文字を見ても、 (1) 何が書かれているか理解できない(2) 書かれていることをすでに 知っている(3) 書かれていることに関心がない のいずれかの場合は、そこから情報を得ない」Pg. 81

この意味を検索エンジンに当てはめると、(1)情報は、あまり難しすぎても理解できない。(検索している人の理解レベルに合わせる仕組みが必要。)(2)新しい知識とならないと意味がない。(たとえ、良いサイトでも、検索している本人にとって、新しい知識とならないなら、あまり価値がないのではないだろうか。(新しい知識となる検索結果を表示できる検索アルゴリズムが必要なのではないか)(3)「書かれていることに関心がない」ということは、表示されているデータに面白みが無い、または、データの表示の方法に面白みが無いということが分かるのではないか。

たとえば、同じ情報を伝えるにも、グラフや画像が入った方が伝わる、または関心を起こさせる。(同じ情報をいかに検索しているユーザーに面白く伝えられるかが重要である。

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